血は水よりも濃い

 占い。占いが割りと好きである。というとお前らはあれだろ、AだのBだの言い出すだろ。部屋がジャングル並みに散らかってたことでお馴染みであったおれの高校時代の友人が「O型だから大雑把なんだ」ってエクスキューズをミーにしてたことがあってよ。そいつが献血したら「おれ、A型だったわ……」的なことがあったけど、お前らはきっとおれと同じ高校じゃないヤツのほうが多いっていうか、同じ高校でもそのエピソードをしってる奴はおれとそいつとあと一人ぐらいで、その秘密を知っているお前は何者だ! ひっ捕らえろ!
 ひっ捕らえない。令状がないからね。にしても血液型占いなんて本当に信じない。オーラの泉並に信じない。サンタクロースが女の子なら信じる。それはミニ・スカート。生きているということ。いま生きているということ。by谷川俊太郎っていうか北半球でなぜ空寒いミニ・スカートなのかの理由は「生きる」ということだからか! ほー。って、なにを独りごちている。みんながみんな、谷川俊太郎の「生きる」をいう詩を知っていて、女の子のサンタコスはミニスカだよねっ! というフェティシズム持ち主という前提で話すのはやめていただけないか! 迷惑だ! 占いの話をしたいのだ。
 占い。血液型占い。おれはそれが大嫌い。はい、校長先生が本題に入るまで500文字掛かりましたよ。っていうのはA、B、O、AB。その4パターンで人間を分けようって魂胆が気に食わない。オカルト(秘学・神秘的、またはそのもの。超自然的なもの。ラテン語: occulere の過去分詞 occulta(隠されたもの)を語源とする言葉。また賢くなったね)か!
 まあ、じゃあ譲歩する。校長先生が本題に入るまで原稿用紙1枚以上かかったし、譲歩する。だが細かくいってもAO、AA、BO、BB、AB、OOの6パターンで人間を分けようって魂胆が気に食わない。ややや、おれは器が「おおいぬ座VY」並に大きいから更に譲歩して、極々細かく言えばA1、Aint、A2、A3、Ax、Am、Ael、Aend、B1、Bint、B2、B3、Bx、Bm、Bel、Bend、シスAB、トランスAB、A1B、A1Bx、O、ボンベイの22種類で人間を分けようって魂胆が気に食わな……まあそれぐらいするなら許す。苦しゅうない。でもダメだ! お前らはダメだ! 全然全然ダメだ! ABO型の血液判定で性格まで言い当てようとする腹積もりだからダメだ。だいたいこの26年生きてきて一発で血液型を当てられたことがない。確率4分の1を26年間外す、外され続けるっていうのはもう判定として意味をなしてない。逆に言えばあれか? おれみたいな性格の人間はこの世に居ないってことか? おれは人間じゃないってことか? じゃあこの文章は誰が打ってるんだ? プログラムか? え? なに? オカルト(もう皆さんはオカルトの意味がわかりますよね)? これで校長先生のお話を終わります。